GOOD OLE BOYS

グッドオールドボーイズ

 韓国映画オールドボーイ」を観ました。ほとんど予備知識ナシでカンヌグランプリ取ったっていう評判だけで観たんですが、恐ろしく後味の悪い映画だなや。主役と悪役の演技がまた良いんですわ。重厚で痛々しくて。ヒロインもめちゃめちゃ可愛い、あんな可愛いアイドル日本にもあんまいないぞ(はあと)、と思ったらあっけなく脱いじゃうし。
 ネタバレはマズいんで内容はあんまり紹介できないんですが、カンの良い人は観てればすぐにわかっちゃうかな。僕もそんなとこだろうとは思ってました。ラストの主人公の状況が良くわかんなかった。多分、わざと曖昧にしてあとはご想像にお任せします、って言うことなんだろうけど、そこがイマイチだったかな。なんだか脚本ごまかして逃げてるみたく思えてしまう。もっとすっきりする結末ありそうだし。でも、他は凄く良かったです。アイデアは秀逸。原作は日本の漫画だそうで。韓国に先取りされちゃいましたね。ああでも日本で映画化されてもあの重厚さは出なかったかもしれないな。誰が良いかな。たけし?演出が下駄クソ。三池?映像が下世話になっちゃう。ああ、塩田あたりなら良いかな。わかんないっす。

汗でっせ

ジャック⇔ブラック

スクール・オブ・ロック』鑑賞。腹抱えて笑うようなドタバタコメディを予想してたんですが、意外と質素でした。つまらなくはなかったんですが、教室であんな騒音出して練習して、バレやしないか冷や冷やしながら見てたんで、それ以外のことに感情移入がし難かったです。それと、デブの先生はもう少し控えめにして、折角の子役たちをもっとメインで活躍させてほしかったかな。あと、もうちょっと映像に遊びが欲しかった。アイデアは面白いんですが、演出が失敗かもしんない。遊び心が無さ過ぎなんですよね。でもまぁ、最後のコンテストでの子供たちの演奏は楽しかったっす。スウィングガールズ同様、本人達が演奏してるみたいですね。ただ、それだけに、主役のデブのウソ演奏が・・・。正直言って、僕あの人あんま好きくないデス。いっそのこと先生は脇役でマネージャーの女の子辺りが主演でやれば良かったのに。

PURPLE RAIN

鉄拳2

えー、イギリス映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』鑑賞。ドーンオブザデッドのパロディであり、ロメロの一連のゾンビ映画へのオマージュ作品。コメディですね。主人公やその相棒がどーしようも無い駄目人間で、駄目人間仲間の僕としてはどうしても他人に思えません。結構笑えました。母親やガールフレンドを助け出すプランを立てるくだりなんかホントにくだらない。バカだこいつら。

後半が良くなかったな。ネタバレになるからあんま詳しいこと言えんけど、途中からの展開が重々しくなっちゃって笑えなくなった。ホラーですから、残酷なシーンがあるのはそれでいいんですけど、それ以外に、いやぁな展開がいくつかありまして。しかも中途半端にお涙頂戴だったりもして。後味が悪かったし。

ホラーと思いきやコメディだったという傑作に『トレマーズ』というアメリカ映画があって、これは終始カラッとしていて、最後まで気持ちよく観れたんですが、ショーン〜の方はやっぱイギリスのジメッとした風土が作風に出たのかもしれませんね。

今、春が来て君は綺麗になった

妃里ちゃん

 えー。『チルソクの夏』鑑賞。日本と韓国との一般人レベルでの軋轢が結構露骨に描かれていて、ちょっと考えさせられました。でも、もうすこし掘り下げてもよかったかも。ヒロインの父親が激しく韓国人を嫌うんですが、なぜそこまで忌み嫌うのかというのがわからんままでした。まぁそんなもんなのかもしれないけどね。憎しみってね、結局、理屈じゃないんですよね。
 
 助演の上野樹里ちゃん目当てで見たんですが、主役の水谷妃里ちゃんの健気で燐とした存在感、良かったです。陸上部の大会が舞台。メインの仲良し四人組の女の子はみんなスラッとしたすばしっこそうな体格で観ていて爽快な気分になりました。
 
 途中、ちょっとクサイ演出とかありましたが、終盤は泣けました。セカチューみたいに大げさなのよりも、これくらいの清清しい純愛路線の方が僕は好きです。

東西恐怖対決

スジョンちゃん

 去年話題になったサスペンス映画を二本、DVDで鑑賞。

 まずは『ソウ』。正直、つまんなかったっす。アイデアはまぁ面白いのかもしれないけど、アラが多すぎ。ツッコミどころ多すぎで感情移入が全然出来ませんでした。演出もなんだか青臭いっていうか安っぽいっていうか。ちょっと期待してたんですけどねえ。残念。

 期待せずに見たのが『箪笥』。これが良かったです。見る前は最近韓国で流行ってる呪怨リングのパクリホラーだと思い込んでたんですが、とんでもないです。呪怨の10倍怖いし、リングよりもずっと奥が深いです。ネタバレになっちゃうからあんまり内容言えないんですが、人間ドラマとして怖い。とても悲しい話です。でも、ややこしくて、一度観ただけじゃワケわかんないかも。というか、主役の姉妹が可愛い。

 そういうわけで、今回の東西恐怖対決、東の勝ち。

 明日ライブです。大久保のClub Voice。

 もしこのブログ呼んでる人で興味ある人、観に来てみてみてみて。

風をあつめてろや

ビルマーレーといえばねえ

 話題になってた映画、『ロストイントランスレーション』を見ました。ここまで日本をリアルに撮りこんだハリウッド映画も滅多に無いんじゃないでしょうかね。悪意も想像も偏見も排除して(異論はあるらしいですが)、現時点での東京をあるがままに切り取ったのは東京好きを公言しているという監督の目論見なのだろうけれども、サントリーの響やらマシューズベストヒットTVやらはちょっとやりすぎかな?いやべつに良いけど。とにかく、ラスト侍もこれくらいリアルにやって欲しかった。ってそりゃムリか。

 日本が舞台云々はさておき、ストーリーが単純だけど良かった。肉体関係に入る前に終わる恋愛モノってのも今や天然記念物並に珍しいですね。あんたらローマの休日かよ!?とか。いやぁほんのり切ないラストで、良い気分にさせていただきました。

 ただ、やっぱ音楽使いすぎかも。選曲のセンスがいいのは判ったから、もうちょっと絞り込んで欲しかった。それこそ、最後のはっぴいえんど一曲だけでも良かったんじゃないかってくらい。あ、いやゴメンそれはいい過ぎ。

愛を覚えていますか

鬱なときに聴いてます

 昔NHKで、大学の教授をやってる奥さんが痴呆症になり、旦那のことが段々判らなくなっていくという海外ドラマが放送されました。何より題名が悲しすぎ。『愛を覚えていますか』ってそんな。
 
 毎度おなじみ、ハラホロシャングリラの芝居を観にいってきました。お題目は『ジェスチャーゲーム』。喫茶店へ奥さんと離婚の手続きをしにきた男が、何故かその数分間を延々と繰り返してしまうという、映画やドラマでは結構使い古された「繰り返しモノ」のおはなし。ただ、ハラホロのシチュエーションコメディでもってそれをやるとどうなるか、ってのが見ものかな?と思いながら観てたらですね、結末でやられましたね。どんでん返しと言うか、価値の根本的な変容と言うか。上手いと思いました。結局、正常な時間は戻ってこないのですが、同じ時を繰り返すことで、男はそれまでないがしろにし、趣味や好きな食べ物のことや誕生日まで、ほとんど何も知らずにいた奥さんのことを出来るだけ沢山知ろう、と思い立ったとこで幕。たぶん、奥さんのことを充分に知った時点で時間はもとに戻るんでしょうね。使い古された「繰り返しモノ」でも、こういう終わり方はこれまで無かったんじゃないかな。まぁ最後まで題名の意味はわからなかったわけですが。
 
 で、なぜか観終わってから、その海外ドラマを思い出したんですね。話としては全く逆でどんどん忘れていくというものだし、どちらかといえば喜劇じゃなくて悲劇なんですが、なぜでしょうね。よくわかんない。